吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)
『ハクト』、『深緋とハクト』、『おまえは何者だ?』。

 全身にさぁっと鳥肌が立った。手紙の差出人は間違いなく、自分の正体を探る目的で写真を撮っている。なにがしたいのかは不明だが、脅迫されていると感じた。

「これだけ鮮明に撮られていて、尾行には気付かなかったのかい?」
「……うん。全く」
「差出人に心当たりは?」
「それも、無い」

 首を横に振ると、祖母は重い息を吐き出した。「だれがこんなことを」とぼやいている。スグルくんも神妙な面持ちで腕を組んでいた。
部屋が沈黙で満たされるなか、「あの」と白翔が声を上げた。

「俺、思ったんだけどさ」
「……うん?」
「岡本、は?」
「え」
「岡本先生」

 岡本。岡本大貴。白翔が名指ししたのは体育教師であり、バスケ部の顧問だ。

「なんでそう思うんだい?」

 祖母が真剣な目で白翔を見つめると、彼は少し言いにくそうに下唇を噛んだ。

「あいつ……普段から深緋に気があるっていうか。やたらと気に掛けてるような気がして」
「まぁ好意を持たれてるってことだね?」
「そう、なんですけど。それだけじゃなくて……」
「なに?」

 深緋が隣りの彼を見つめると、不安そうな顔つきで目を泳がせた。

「この間、深緋の学校のこと聞かれたんだ。深緋が転校してくる前に通ってた高校とか、出身中学とか……」
「え……」
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