吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)
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 自室へと帰り着き、深緋は私服に着替えた。アイボリーのマキシ丈ワンピースだ。胸元にレースをあしらっていて気に入っている。おろしっぱなしの髪が暑いので、編み込みをしてからサイドでまとめた。

 学校を変わると決めたものの、ひと通りは夏休みの課題を片付けておこうと思い、机に向かった。

 暫くは黙々と課題をクリアしていた。数学の方程式に当てはめて淀みなく問題を解いていると、階下でインターフォンが鳴った。

 スグルくんが応対しているのが聞こえて、ペンが止まる。

 誰だろう?

 今日は水曜日だ。時刻は午後六時を幾らか過ぎている。

 昼下がりまで寝ていた祖母は、コンビニに行くと言って出て行った所だし、わざわざインターフォンを鳴らさない。

 酒屋のお兄さんが来るのも水曜日だが、まだ時間が二時間も早い。

 右手でシャーペンをクルクル回しながら考えていると、ノック音がして振り返った。

「深緋ちゃん、お友達が来てるよ?」

 友達……。まさか白翔?

 いやいや、そんなハズはない。あれだけキツい言葉を浴びせられて、それでもなお関わろうとするなんて、完全にマゾだ。

「わかった。すぐ降りるね」

 やりかけの問題をそのままに、一度階下へ降りることにする。リビングの扉を開けて、瞬時に表情が固まった。

「よぅ、深緋っ」

 嘘でしょ、また来た……。て言うか、一体どんなメンタルしてんの? 

 白翔はマゾの方だった。
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