辣腕クールな脳外科医は、偽りの婚約者を甘く堕として妻にする
「来年の記念日は三人で過ごすんだろうな」
匠真がそっと沙耶のお腹に触れた。愛おしむようなその仕草に、沙耶の胸がいっぱいになる。
「そうだね。私と匠真さんの赤ちゃん、いったいどんな子になるんだろう」
「きっと沙耶に似て、とてもかわいくて優しい子になるだろう」
「どうかな。匠真さんに似て、かっこよくて賢くて優しい子になると思う」
「どちらに似ても、好き嫌いなくなんでもおいしく食べる子になりそうだ」
匠真の言葉を聞いて、沙耶は軽く目を見開いた。
「あれぇ、クリームが苦手とか言ってなかったっけ?」
わざとらしく驚いたような声を聞いて、匠真は沙耶の唇に人差し指を立てて当てた。
「知らなかったか? 沙耶の作ってくれるおいしいスイーツのおかげで克服したんだ」
「克服ってことは、本当は我慢して食べてるだけなんでしょ?」
「いや、好きだな。大好きだ」
匠真は言って沙耶の後頭部に片手を回し、ゆっくりと唇を重ねた。しっとりと触れた唇が離れて、沙耶は言葉を発する。
「クリームが好きなの?」
「沙耶が好きなんだ」
「あー、ごまかした!?」
沙耶の言葉に、匠真がクスリと笑った。
「ごまかしてない。沙耶が好きだ。大好きだ」
「ごまかしてる!」
匠真は笑いながら、花束を隣のデッキチェアに置いた。そうして座ったままの沙耶をふわりと抱きしめる。
「沙耶」
「なぁに?」
「愛してる」
耳元で優しい声でささやかれ、沙耶は彼の背中に両手を回した。
「私も匠真さんを愛してる」
「これからもずっと大切にする。沙耶と俺たちの子を全力で守っていくよ」
「ありがとう。私も匠真さんを大切にする。一緒にこの子を守ろうね」
匠真が体を起こし、彼の横顔が淡いオレンジ色に染まる。それがあまりに美しくて、沙耶はぼんやりと唇を動かした。
「きれい……」
「沙耶もすごくきれいだ」
匠真の唇がゆっくりと弧を描き、沙耶は引き寄せられるように彼と唇を重ねた。唇に触れる温もりが、永遠の幸せの予感となって、沙耶の全身を包み込んだ。
匠真がそっと沙耶のお腹に触れた。愛おしむようなその仕草に、沙耶の胸がいっぱいになる。
「そうだね。私と匠真さんの赤ちゃん、いったいどんな子になるんだろう」
「きっと沙耶に似て、とてもかわいくて優しい子になるだろう」
「どうかな。匠真さんに似て、かっこよくて賢くて優しい子になると思う」
「どちらに似ても、好き嫌いなくなんでもおいしく食べる子になりそうだ」
匠真の言葉を聞いて、沙耶は軽く目を見開いた。
「あれぇ、クリームが苦手とか言ってなかったっけ?」
わざとらしく驚いたような声を聞いて、匠真は沙耶の唇に人差し指を立てて当てた。
「知らなかったか? 沙耶の作ってくれるおいしいスイーツのおかげで克服したんだ」
「克服ってことは、本当は我慢して食べてるだけなんでしょ?」
「いや、好きだな。大好きだ」
匠真は言って沙耶の後頭部に片手を回し、ゆっくりと唇を重ねた。しっとりと触れた唇が離れて、沙耶は言葉を発する。
「クリームが好きなの?」
「沙耶が好きなんだ」
「あー、ごまかした!?」
沙耶の言葉に、匠真がクスリと笑った。
「ごまかしてない。沙耶が好きだ。大好きだ」
「ごまかしてる!」
匠真は笑いながら、花束を隣のデッキチェアに置いた。そうして座ったままの沙耶をふわりと抱きしめる。
「沙耶」
「なぁに?」
「愛してる」
耳元で優しい声でささやかれ、沙耶は彼の背中に両手を回した。
「私も匠真さんを愛してる」
「これからもずっと大切にする。沙耶と俺たちの子を全力で守っていくよ」
「ありがとう。私も匠真さんを大切にする。一緒にこの子を守ろうね」
匠真が体を起こし、彼の横顔が淡いオレンジ色に染まる。それがあまりに美しくて、沙耶はぼんやりと唇を動かした。
「きれい……」
「沙耶もすごくきれいだ」
匠真の唇がゆっくりと弧を描き、沙耶は引き寄せられるように彼と唇を重ねた。唇に触れる温もりが、永遠の幸せの予感となって、沙耶の全身を包み込んだ。


