(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「沙和がなにも知らないのをいいことに外堀を埋めて囲い込もうとしたなんて情けなすぎて言えなくて、沙和の質問を体のいい言い訳で誤魔化したんだ。本当はあの場で本気の、本物の婚約者だと宣言したくてたまらなかった」
ずっと完璧だと思っていた愁さんが初めて見せてくれた迷う姿に、伝えてくれた本心に、胸が熱くなって言葉にできない嬉しさと温かさに満たされる。
遠く離れていると思い込んでいた心の距離が近づいた気がした。
「もしかしたら愁さんは辺見さんを忘れるために私との婚約を口にしたのかと思って……だからなにも教えてくれないんだって不安だった」
「絶対に違う。不安にさせたうえ最低な真似をして本当に悪かった」
彼の真剣な謝罪に、新たな涙が頬を濡らす。
彼が長い指で涙を掬い上げ、今度はゆっくり私を広い胸に抱え込んだ。
聞こえる彼の速い鼓動が切なくて愛しい。
そのままの体勢で愁さんは事の次第を説明してくれた。
突如来社した辺見さんをそのまま放り出すわけにもいかず、近くにある立花さんの会社へ送っていく途中だったという。
運悪く、立花さんの自社ビル前が工事で通行止めとなり渋滞していたため近くで車を降りて徒歩で向かっていたそうだ。
「このまま沙和を抱きしめていたいが、千奈を送らなきゃいけないな」
愁さんのため息交じりの声にハッとすると同時に勝手な恋心でいっぱいいっぱいになっていた自分を反省する。
ずっと完璧だと思っていた愁さんが初めて見せてくれた迷う姿に、伝えてくれた本心に、胸が熱くなって言葉にできない嬉しさと温かさに満たされる。
遠く離れていると思い込んでいた心の距離が近づいた気がした。
「もしかしたら愁さんは辺見さんを忘れるために私との婚約を口にしたのかと思って……だからなにも教えてくれないんだって不安だった」
「絶対に違う。不安にさせたうえ最低な真似をして本当に悪かった」
彼の真剣な謝罪に、新たな涙が頬を濡らす。
彼が長い指で涙を掬い上げ、今度はゆっくり私を広い胸に抱え込んだ。
聞こえる彼の速い鼓動が切なくて愛しい。
そのままの体勢で愁さんは事の次第を説明してくれた。
突如来社した辺見さんをそのまま放り出すわけにもいかず、近くにある立花さんの会社へ送っていく途中だったという。
運悪く、立花さんの自社ビル前が工事で通行止めとなり渋滞していたため近くで車を降りて徒歩で向かっていたそうだ。
「このまま沙和を抱きしめていたいが、千奈を送らなきゃいけないな」
愁さんのため息交じりの声にハッとすると同時に勝手な恋心でいっぱいいっぱいになっていた自分を反省する。