(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
あまりの恥ずかしさにうつむく。

最近は食欲がなかったのだが、想いが通じて気持ちが緩んだせいだろうか。


「悪い、食事がまだだった。俺も食べたいしルームサービスを頼もう」


そう言って、眦を下げてメニューを見せてくれる。

それからふたりで食べたいものを口にしながら、注文をした。

しばらくして届いた料理が大きめのダイニングテーブルの上で美味しそうな湯気を立てている。

椅子に腰かけた私のすぐ隣に彼が座る。


「はい、沙和。どうぞ」


私の腰に片腕を回し、熱々のリゾットをすくったスプーンを差し出す。


「あの、私、ひとりで食べられるし、落ち着かないから。ほら、愁さんもお腹が空いているでしょ?」


突然の仕草に戸惑いつつ訴えるけれど、彼は微笑んだまま口を開けるよう促してくる。

誰かに食事を食べさせてもらうなんて幼少期以来で恥ずかしくて目が泳ぐ。


「し、愁さん?」


「今すぐ一緒に暮らしてくれるなら、やめるけど?」


いたずらっ子のような目を向けて、さらりととんでもないセリフを口にする。


「考える時間をくれるんじゃ……」


「沙和に関しては短気だから、早めに決めてって言わなかった?」


悪びれもせず告げる姿さえカッコいいなんて本当にズルい。

振り回されているのは私だけみたいで、なんだか悔しいけれど、嬉しそうな愁さんに頬が緩む私も大概だ。

恥ずかしすぎて、こんな姿は誰にも見られたくないけれど。
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