(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「これからもずっと愁さんを信じているし、そばにいたいから」


「俺も沙和を信じているし、信じてもらいたい、ずっと」


「早く帰ってきてくれて、本当にありがとう」


様々な感情を込めて、素直な気持ちで伝える。


「どういたしまして。沙和は変なところで強気で無防備だから、目が離せなくて心配なんだ。早く引っ越してくれたら安心できるんだけど?」


茶化すような口調のくせに、真剣な目で見つめてくるから返答に困る。

焦る私の髪を愁さんが優しく梳きながら、話を続ける。


「さっき千奈さんの前で言った言葉を早く実現させて」


「え?」


「沙和は俺の婚約者って話」


さらりと告げられて、目を見開く。

以前にも言われていたけれど、本当の意味で気持ちを通い合わせた今とでは重みが違う。

落ち着いていた鼓動が再び大きな音を立てて暴れだす。


「絶対に逃がさないから、覚悟して?」


妖艶に口角を上げた愁さんが長い指で撫でていた髪をひと房掬い上げる。

物騒にも思える物言いなのにどうしてこんなにも胸がくすぐったくなるんだろう。


「わかった?」


念押ししてくる彼に火照る頬を持て余しながら小さくうなずく。

すると満足そうに髪にキスを落としてくる。


「正式な婚約を今すぐして世間に公表したいのが俺の本音。沙和が戸惑う気持ちは理解しているけど、俺も我慢の限界なんだ」


だから、しつこいのはわかってるけど、せめて早く一緒に暮らしたいと耳元で色気たっぷりにささやかれて、一気に熱を帯びた頬で慌てふためいたのは言うまでもない。
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