(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「お礼を言うのは私のほう。心配してカフェに来てくれて嬉しかった、ありがとう。でもどうして場所がわかったの? それに帰国は明日だったんじゃ……?」


「場所は立花さんの協力で千奈の会社の車の行き先を調べてもらった。沙和と長い時間離れたくなかったし、ふたりの状況も気になったから予定を前倒しして帰国を早めたんだ。会社に一旦戻る途中で姉貴から連絡が入って、急いで向かったんだけど、遅くなってしまった」


もう一度謝罪の言葉を口にする彼に大きく首を横に振る。

帰国直後に駆けつけてくれただけで十分すぎるくらいだ。


「今回の件は予測不可能だし、被害もなにもなかったんだから謝らないで。立花さんと辺見さんがきちんと話し合ってわかりあえるように願っている」


私の発言に愁さんはふっと表情を和らげる。


「ありがとう、沙和は強いな」


「ううん、強くない。きっと以前だったらそうは考えられなかった」


好きだからこそ言い出せない言葉はたくさんあるし、すれ違うのはつらい。

お互いを大切に想えば想うほど空回ったり、両想いでも不安や心配事はずっと尽きない。

だから余計に言葉を尽くして素直な心で向き合い、話してわかり合う必要がある。

逃げて、いつも自分ひとりで抱え込んでやり過ごしていた私を、愁さんは強引に引っ張り出して諭してくれた。

私とはなにもかも違って正反対なところも多いのに、大きな心で私を包み理解してくれた。
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