後悔しない、ひとつのこと
スーパーに着くと、しばらくウロウロする。

そうするのが私は小さい頃から大好きだった。

「あれ?七瀬?」

聞き覚えのある声がしてハッと顔をあげる。

「木浪じゃん」

「なぁ、俺の連絡先登録した?」

「あー帰ってやろうと思ってたよ」

完全に忘れてた。どこに行ってなにしたらいいのか考えてはいたんだけど、

「嘘つけ、今スマホ貸して」

「はい」

スマホを渡すと木浪は手際良く連絡先を登録する。

ついでで私の連絡先も登録したらしい。

「また連絡する」

そう言って彼は表面上の笑顔を浮かべ、去っていった。

「また、、、」

そもそもなんで私はここまで木浪を気にかけているんだか。

「夕飯はオムライスかな」

なんとなく思い浮かんだものを夕飯にするため、材料を買ってスーパーを出る。

空は10月らしく、薄暗くなっていた。

「早く帰ろ」
< 7 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop