【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
けれどそこで子どもを身ごもっていることを知り、一人で育てる事を決意。
三年後にアデラールがシルヴィーを見つけてプロポーズして二人は結ばれたのだという。
彼女はレオナール公爵の養子となりアデラールと結婚。
シルヴィーの母親も生きていて、公爵邸に滞在しているのだという。
それを聞いたミリアムは唖然としていた。

女性たちはその場に立ち尽くすミリアムから逃げていく。

(なんで……? アデラール殿下との子ども? 彼と想い合っていたなんて嘘でしょう?)

アデラールがシルヴィーと面識があったなんて信じられない。
母とシルヴィーを社交界に出さないように徹底していたし、父もシルヴィーの力を恥じていた。
だからアデラールと会うことなんて不可能だし、ずっと自室に引きこもっていた。
屋敷から出ることはなかったではないか。それはそばにいたミリアムが一番よくわかっている。

(ありえない。どうしてそんな嘘をつくの!? シルヴィーはあの豚に襲われたんでしょう? それなのに……それなのにっ!)

夜会にアデラールがいたことは確かだ。けれどミリアムは真実を知っている。

(あの女はアデラール殿下を騙したの! 本当はアデラール殿下の子どもなんかじゃない。あの豚の子なのに嘘をついているんだわ。絶対にそう! そうに違いないわっ)

ミリアムは全力で屋敷に走って行った。その後ろには火の粉が舞っている。轟々と燃える怒りの炎。
父の部屋に行くと、今日も飽きずに罵り合っている両親の姿。
ミリアムは肩を揺らしながら、訴えかけるように叫んだ。
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