Reunion love.
 太一くんが驚いている間に急いで顔を逸らして、顔の熱を冷ます。

 こういう大事な直前でちょっと雰囲気が崩れるのは毎度の事だ。それに関しては慣れているけど、こんな空気感になるなら処女宣言なんてするもんじゃない。

 そもそも年齢が年齢もあって、羞恥心が尚の事強い。


「ごめんって、すげぇ度胸だなって思い出しただけ」


 そう言いながら不貞腐れた私の髪を触ってそれから耳元辺りに軽く口付けをしてくる。

 きっと太一くんはこういうこと経験あるのかも。私に触れることにあまり躊躇が無いし、私と別れてから誰とも付き合っていないと言っていたから、付き合わずにそう言う事をしていたのかも。

 変な事を考えてしまったけど、今そんな事を確認したくない。そもそも確認して遊んでたなんて言われたら、きっと面倒な私は過去の話でもやっとすると思った。


「怖かったり、痛かったりしたら止めて」


 その言葉に首を縦に振るだけで返事をすると、再度顔の向きを太一くんの方に戻され、軽く唇に口付けをされる。

 今度は目を逸らさずに1つ1つ見逃さない様に、全て記憶に残したい。

 この人がどんな表情で私を見ているのか、どんな風に触れてくるのか、全部。
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