Reunion love.
 私が何も言わない事に気付いたのか、太一くんが少しばつの悪そうな顔をしていた。


「…今更過去の俺らの話がしたい訳じゃないから。とりあえず先輩達の話だと思って聞いて」

「うん。分かってるよ」


 太一くんが過去の話を掘り返して何かを言う方じゃないのも分かっている。流して今友人として関わってくれている事も。


「…やっぱ気になってたから蒸し返すけど、何であの時俺と付き合ってること隠したがったわけ?」


 よほど気になっていたのか、その質問が飛んでくる。

 今思えば私が交際を隠したかった理由なんて大したことじゃない。それなのに深く太一くんを傷つけていて、まともに恋人らしい付き合いが出来なくて、あの時の私は大馬鹿者だったと思う。


「本当にあの時の周りのからかってくる子供っぽい部分が嫌だった。普通に交際しているだけでいろいろ言われて、どこまで進んだ?とか下世話な話も嫌だった」

「…相手がそれでどんなに傷ついてても、守んなきゃいけないもんだったと思う?それ」


 そう問われて首を横に振る。太一くんを失うことと、周りから言われることじゃ天秤にかけなくても、どちらを大事にするべきかなんてわかりきっていることだ。

 今更こんなことを言っても遅すぎるし、未練たらしいから口にはしないけれど、ずっとずっと後悔をしている。
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