Reunion love.
「嫌われたくなかったんだ。ずっと一緒に居たかったから。でも、空回りしちゃってたんだな、私」

「…純花」

「もう、好きだとか言わないから、安心して良いよ。あ、でも、友達で居てくれたら嬉しいな。せっかく数少ない高校時代からの友人だし」


 そう言って太一くんの数歩前に出る。

 このまま顔を見ていると泣いちゃいそうだったから、早く帰らないと。

 そんな私の様子に太一くんは何も声を掛けなかった。こういう時にすら無駄に優しくしてこない彼を好きだけど、少し期待した。引き止めてもらえないかなんて。

 だけど当然引き止められなんてしない。


「…また連絡するね。後日、ご飯でも行こう」

「…わかった。じゃあな」


 私の様子を察してくれたのか、太一くんがそれだけ声を掛けて、私とは反対方向の道を歩いて行くのを感じた。

 好きだと言えたし、太一くんがあの日の理由を全て話してくれたから、ようやく諦められる気がした。

 きっと私が彼を好きな内は、いつか嫌われるかも、幻滅されるかもとは思わずにはいられないと思う。

 それから出来るだけ人通りの少ない道を選んで歩いて帰った。こんな涙で顔がボロボロの状態で、とても明るい場所には居られなかったから。


 ようやく10年の片思いを終わらせられる。
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