Reunion love.
「俺が純花に告白された時に付き合ったのは、ちゃんと好きだったからは間違いない。でも、段々ありのままの純花で居させられないのに一緒にいる意味あんのかなと思って、…それが今も変わってないなら、俺は多分また一緒になっても駄目になるんだと思う」

「…そう思ってた事、全然知らなかった」

「別れる時にも、別れた後にもわざわざ言う事じゃないから」


 もうこれ以上は頑張っても意味が無いのかもしれない。

 太一くんが好きで居てくれた私がどんな人だったのかも何も覚えていない。覚えていたとしてそんな私に戻ろうとしても、もう二度とは戻れないのだと思う。

 当然だけれど、同じ時間は二度とは繰り返されないのだから。


「…川﨑さんなら、太一くんに何でも言うし、太一くんも素でいられるもんね」

「は?何でここで先輩の話が出るんだよ」

「自分で気付いてないの?どんな顔して川﨑さんの事見てるか」


 そう言った時に少しだけ驚いた表情をしていたから、本当に気付いていなかったんだと思う。

 意外と鈍感なんだ、太一くん。自分の感情に。

 私は少しだけ笑うと「もう、ここで大丈夫だよ」と太一くんと向かい合う。

 私の言葉を無視して太一くんは顔を顰めて、私の言葉を否定した。


「純花、何か勘違いしてるって。俺は別に先輩を好きとかそんな風に思ったこと無いし、そもそもあの人結婚すんだぞ?」

「川﨑さんに相手がいなかったら、きっと何も躊躇わずに好きだって言ってたと思う。今、太一くんは、好きな人に相手が居るからの気持ちを奥底に隠しちゃったんだよ」


 自分で口にしたことで、私も好きな人に好きな人が居るってはっきりすればこの気持ちを手放せるかなと思っていた。

 でも、ただただ息苦しいだけだ。もうこれ以上、どうしたらこの気持ちを捨てられるのか分からない。
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