Reunion love.
──────Side 純花


 その翌週、土曜日なのに運良く予約が取れ、行きつけの美容室に訪れていた。

 べただけど伸ばしていた髪を切って、気持ちを切り替える為だった。


「どうしたの?いつもそろえるだけで、とか、少しだけって言って切っていなかったのに」


 女性の担当美容師さんの桑原(くわばら)さんが、いつもとは違うオーダーにそう質問をしてきた。

 ショートカットウルフが凄く似合っていて、ファッションから何もかも格好良いって感じの女性だ。

 私はこのスタイルが合わないから、中々短くしてくださいとかお願いは出来なかったのだけど、今日はかなり短めにしたい。


「べたなんですけど、失恋しちゃって」

「失恋!?こんなに可愛い純花ちゃんが!?」


 昔からお世話になっているだけあって、毎度こんな風に私の話を聞いてくれているのだけど、こんなに驚いた表情の桑原さんは見た事が無い。

 私は苦笑いして首を縦に振る。


「でも、良いんです。元々望みが薄い恋だったので」

「…純花ちゃん」

「今日はバッサリいっちゃってください!新しい自分になります!」


 髪を切っただけで新しい自分になんてなれないことは分かっていたけど、こういうのは気持ちだ。

 それに川﨑さんがあれほど素敵な人だったから、太一くんがもしあの人を好きでも仕方ないなと思えた。もし嫌な人だったら、今もまだ戦う気も残っていたのだろうか。

 そんなことは考えても全て無駄だけど。
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