Reunion love.
 デート当日、昼に駅前で待ち合わせをしていた。

 今日は久しぶりに水族館に行きたいと話をして、じゃあそれでとあっさり決まって今もまだデートの実感が湧いていない。

 待ち合わせ場所に向かうと5分程早く着いたのだけど、既に太一くんは待ち合わせ場所についていた。

 彼に近付いて「おまたせ」と声を掛けると、太一くんの顔がこちらに向く。


「俺も着いたばっか」

「ええ…、何かデートっぽい…」

「何が」


 今の会話にデートっぽさを見出したのは私だけらしい。

 お昼過ぎで元々このまま水族館に向かう予定だったのだけど、太一くんはお昼を食べたのか。


「お昼食べた?」

「軽くは食ってきた。純花は?」

「私も軽く。向こう着いてお腹減ったら食べる?中にカフェみたいなんもあるみたいだよ」

「それでもいいかもな」


 最近まで諦めようとしていた相手と今デートに来てこんな会話をしているのが変な感じがだった。

 ごはんとかそういう機会は何度かあったけど、わざわざ待ち合わせをしてご飯以外の用事で会えるなんて思っていなかったから、少し浮かれてしまってる。


「あ、太一くん」

「何」

「ん!」


 そう言って手を差し出すと何のことか理解してなさそうだったけど、少し間が空くと私が何をしたいのか分かった様で、私の手をそっと取って握ってくれる。

 手を繋ぎたいとは言ってないけど、意図を理解してくれたらしい。
< 79 / 117 >

この作品をシェア

pagetop