至上最幸の恋
「大荷物ですね。大丈夫ですか?」
「あぁ、家族にお土産を頼まれていて……ちょっと指が痛くて、いったんロビーで休憩します」
苦笑いしながら、黒瀬さんはよろよろとロビーのソファへ向かう。両手にいくつもの紙袋を提げていて、指先が真っ赤になっているわ。
「お部屋まで運ぶのを手伝います」
「いや、そんな」
「これくらい平気ですわ。少し持たせてください」
私が手を差し出すと、少し考えたあと、黒瀬さんは小さな紙袋をふたつ預けてくださった。もっと持てるのに……相変わらず慎重なんだから。
少し休めば大丈夫ですと言って、黒瀬さんは結局ソファに腰を下ろした。
「歩き回ったから、脚も限界で」
「ふふ、ご家族のために頑張ったんですね」
なんとなく、私も隣に座った。
「なかなか来られないですからね、ウィーンなんて。エリサさんは、散歩をしていたんですか?」
「ええ。少し考えたいことがあって」
「そうですか」
磯崎さんのことは、誰にも話していない。私が自分で考えないといけないことだから。アドバイスを求めるのは、違う気がした。
「……あの、間違っていたらすみません」
黒瀬さんの声が、少し低くなった。
「エリサさんは……浅尾瑛士さんのことが、好きなんですか?」
思わず、目を見開いてしまう。
だけど、いつもそばで気遣ってくださる黒瀬さんだもの。気づかれてしまうのは、当然なのかもしれない。
「あぁ、家族にお土産を頼まれていて……ちょっと指が痛くて、いったんロビーで休憩します」
苦笑いしながら、黒瀬さんはよろよろとロビーのソファへ向かう。両手にいくつもの紙袋を提げていて、指先が真っ赤になっているわ。
「お部屋まで運ぶのを手伝います」
「いや、そんな」
「これくらい平気ですわ。少し持たせてください」
私が手を差し出すと、少し考えたあと、黒瀬さんは小さな紙袋をふたつ預けてくださった。もっと持てるのに……相変わらず慎重なんだから。
少し休めば大丈夫ですと言って、黒瀬さんは結局ソファに腰を下ろした。
「歩き回ったから、脚も限界で」
「ふふ、ご家族のために頑張ったんですね」
なんとなく、私も隣に座った。
「なかなか来られないですからね、ウィーンなんて。エリサさんは、散歩をしていたんですか?」
「ええ。少し考えたいことがあって」
「そうですか」
磯崎さんのことは、誰にも話していない。私が自分で考えないといけないことだから。アドバイスを求めるのは、違う気がした。
「……あの、間違っていたらすみません」
黒瀬さんの声が、少し低くなった。
「エリサさんは……浅尾瑛士さんのことが、好きなんですか?」
思わず、目を見開いてしまう。
だけど、いつもそばで気遣ってくださる黒瀬さんだもの。気づかれてしまうのは、当然なのかもしれない。