始まりは一夜の出会いから
「お願い!経験だと思って参加して!」


 そう言いながら目の前で手を合わせている。

 何度もこの手の誘いを受けてるけど、どれも受けた事が無い。

 恋愛する気が無い私にとって時間の問題だからだ。


「…経験も何も、恋愛する気ないんだけど」

「お願いー、その2次元の男が3次元に居たらって気にならない?」


 今度は甘える様に目を潤ませて、誘ってきている。

 こういう時の美月は執拗いのと、私が美月に弱い。

 結局毎度折れてしまうのは私の方だ。

 はあと軽く溜息を吐いて、「今回限りだけね、その代わり今後は誘って来ないでね」と答えた。

 美月はそんな私の言葉に嬉しそうに笑って「神様!」と私の手を握る。

 本当に何でもズバズバとはっきり言うサバサバ系なのに、私の前とかでこんなに可愛くなるの許せない。それでもそんな美月が私は大好きだ。
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