始まりは一夜の出会いから
𓂃𓈒 𓂂𓏸



「そんな話を美月としてて、新くんはどう思う?」


 深瀬さんと美月の事をよく知るのは新くんの方だと思うから、昼間言いたい事は言うか我慢するかという話でまずは会話を初めてみた。

 新くんは、私の話を聞き終わった後「ん〜」と少し考える様な声を発していた。


「俺は時と場合に寄るかなあ。言わなきゃいけない時はそりゃあるでしょうけど、言わなくてもいい事もあると思っているので。それにしても花澤さんらしいですね。言いたい事言うっていうのがまた」


 そう言いながら笑うと、サラダをお皿に取り分けて口にしている。


「新くん、私をすごく甘やかしてくれるけどたまに疲れるとか、言いたい事とかない?」

「え?あるわけなくないですか?可愛い彼女を甘やかせるなんて彼氏の特権でしょ。むしろ、甘え下手な有咲さんをもっと甘やかしたいくらいなんですけど」


 そんな回答になんとも言えない気持ちになる。
 嬉しいけど、喜んでいいのかこれは。

 私も新くんを支えたいとか、癒したいとか思ってもいつも先回りされて何も出来ていないのに、尽くされすぎている。
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