【番外編更新】虐げられた私の身代わり婚約、そして見つけた幸せ
 最終的に私の褒賞は公爵家へと役立てて欲しい、という話にまとまり、安堵する。
 皇太子殿下は「姪である君にいいところを見せたいんだよ」と言いながら、肩をすくめていたし、ユーイン殿下も「貰えるもんは貰っとけ」と眩しいほどの笑みを見せられた。
 果ては陛下でさえも「ユーインの言う通りだ」と言って褒賞を渡そうとするので、公爵様に投げたのだ。

 幸い公爵様にも当てがあるらしく、ユーイン殿下と後で話し合うらしい。そして褒賞についての話が終わると、軽く世間話をしていた。
 
「余が皇帝を退位する前に懸念事項のひとつが無くなったからな。肩の荷が降りたものよ」
「まだ父上は若いですから。退位はまだまだ先でしょう」

 そう皇太子殿下が陛下に告げると、彼は口を一文字に結んだ。
 
「トレバーには早く譲位したいのだがな」
「いえ、私は婚約者と愛を育むという重大な案件がございますので」

 あっけらかんと話す殿下に、陛下が肩をすくめる。帝国はきっと次代も安泰だろうと私は思った。
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