【番外編更新】虐げられた私の身代わり婚約、そして見つけた幸せ
私は目を見開いた。
そう言えば……私は参加を見送られたけれど、一度だけ王国に帝国の方々をお呼びしてパーティを開催した事があったのを思い出す。まさかその時に公爵様が参加されていたとは。それに王国の王侯貴族達は休戦協定を結んでいる国の貴族達にも、そのような視線を送っていたのね……。やはり周辺国を見下しているからかしら。
それよりも、現公爵様は記憶力も素晴らしいのね。ありがたいわ。
私は次の頁を開き、書き終えると公爵様へと見せた。
「『ご協力いただきたい事があります』か……ふむ、何に協力すれば良い?」
私は後ろで驚く執事を横目で見ながら、サラサラと文章を書いていく。うん、そうよね……普通なら私が怒るところよね。でも、私はブレンダではないから構わないわ。
書き終えると、二人が見やすいように広げた。
「『人形』か……。良いだろう。ヘンリー頼めるか?」
「はっ、すぐにお持ちします」
ヘンリーと呼ばれた執事が侍女へ指示を出す。その間に公爵様から許可を得て、トランクから一冊の本を出した。公爵様は本に興味があるのか、落ち着きのない様子を見せている。
該当箇所をチラリと見た後、私は本を閉じて公爵様へと顔を向ける。
『これは絵本です』
母が嫁ぐ時に持ってきた、帝国で流行っていたらしい絵本だ。ホイートストン家の者は、古びた本だからと気にも止めていなかったが。
「君の母上の……やはり君は……」
公爵様はその言葉を呑み込む。そして音もなく立ち上がり、扉を開けたままヘンリー小声で何かしらの指示を出していた。私に聞かせないというよりは、他の者に聞かれないように、というところだろう。
諜報員の盗聴の可能性を考えているのかもしれないけれど……帝国を見下している、あの王国がそこまで考えるかしら?
まあ、念には念をという事でしょうね。
しばらく公爵様と話をしていると、ヘンリーと侍女が戻ってくる。侍女の手には可愛らしい木彫りのクマが、ヘンリーの手には綺麗な幾何学模様が描かれた紙。
これで準備は揃ったかしら?
そう言えば……私は参加を見送られたけれど、一度だけ王国に帝国の方々をお呼びしてパーティを開催した事があったのを思い出す。まさかその時に公爵様が参加されていたとは。それに王国の王侯貴族達は休戦協定を結んでいる国の貴族達にも、そのような視線を送っていたのね……。やはり周辺国を見下しているからかしら。
それよりも、現公爵様は記憶力も素晴らしいのね。ありがたいわ。
私は次の頁を開き、書き終えると公爵様へと見せた。
「『ご協力いただきたい事があります』か……ふむ、何に協力すれば良い?」
私は後ろで驚く執事を横目で見ながら、サラサラと文章を書いていく。うん、そうよね……普通なら私が怒るところよね。でも、私はブレンダではないから構わないわ。
書き終えると、二人が見やすいように広げた。
「『人形』か……。良いだろう。ヘンリー頼めるか?」
「はっ、すぐにお持ちします」
ヘンリーと呼ばれた執事が侍女へ指示を出す。その間に公爵様から許可を得て、トランクから一冊の本を出した。公爵様は本に興味があるのか、落ち着きのない様子を見せている。
該当箇所をチラリと見た後、私は本を閉じて公爵様へと顔を向ける。
『これは絵本です』
母が嫁ぐ時に持ってきた、帝国で流行っていたらしい絵本だ。ホイートストン家の者は、古びた本だからと気にも止めていなかったが。
「君の母上の……やはり君は……」
公爵様はその言葉を呑み込む。そして音もなく立ち上がり、扉を開けたままヘンリー小声で何かしらの指示を出していた。私に聞かせないというよりは、他の者に聞かれないように、というところだろう。
諜報員の盗聴の可能性を考えているのかもしれないけれど……帝国を見下している、あの王国がそこまで考えるかしら?
まあ、念には念をという事でしょうね。
しばらく公爵様と話をしていると、ヘンリーと侍女が戻ってくる。侍女の手には可愛らしい木彫りのクマが、ヘンリーの手には綺麗な幾何学模様が描かれた紙。
これで準備は揃ったかしら?