僕と影~生首に出会う
22.懊悩
家に帰ると、生首がため息をついていた。
「どうしたの?」
「どうもせぬよ。それがし、しがない生首でしかないゆえ……」
しがない生首?
何を言ってるのか、ぜーんぜんわからないけど、生首が落ち込んでいるらしいことは、わかった。
僕が宿題をしている間も、延々とため息をついてて、うるさいったらない。
影は机の影に潜って寝ていた。父さんの盛塩があるから、部屋の空気が澄んでいてダルいらしい。
「慰霊碑と言っていたでござろう」
「うん」
宿題を終えておやつをもらって来たら、生首が重々しく口を開いた。
「本当に、行っていいのだろうか」
「さあ? 僕の知ったこっちゃないけど」
生首がちょっとムッとした顔になった。
僕は無視して続ける。
「こんな狭苦しい部屋で、盛塩に閉じ込められて過ごし続けるつもり?」
「んぐ」
「僕の父さんが本気出したら、生首をツボに突っ込んで塩漬くらいするよ」
「……うむ、覚悟を決めるか」
生首は渋い顔で頷いた。
影がぼそっと
「遅えよ」
と呟いたけど、僕は聞こえないふりをした。
「どうしたの?」
「どうもせぬよ。それがし、しがない生首でしかないゆえ……」
しがない生首?
何を言ってるのか、ぜーんぜんわからないけど、生首が落ち込んでいるらしいことは、わかった。
僕が宿題をしている間も、延々とため息をついてて、うるさいったらない。
影は机の影に潜って寝ていた。父さんの盛塩があるから、部屋の空気が澄んでいてダルいらしい。
「慰霊碑と言っていたでござろう」
「うん」
宿題を終えておやつをもらって来たら、生首が重々しく口を開いた。
「本当に、行っていいのだろうか」
「さあ? 僕の知ったこっちゃないけど」
生首がちょっとムッとした顔になった。
僕は無視して続ける。
「こんな狭苦しい部屋で、盛塩に閉じ込められて過ごし続けるつもり?」
「んぐ」
「僕の父さんが本気出したら、生首をツボに突っ込んで塩漬くらいするよ」
「……うむ、覚悟を決めるか」
生首は渋い顔で頷いた。
影がぼそっと
「遅えよ」
と呟いたけど、僕は聞こえないふりをした。