この夜の意味〜声にできない恋を隠したら、完全無欠な御曹司の本気スイッチ入りました〜(旧:RISKY〜不敵な御曹司との恋は避けるべき〜)
まるで私が受け入れるのを待つように、今度は隠れていない首筋に狙いが定められる。何があっても受け入れることなんてできないのに。彼はそうとも知らずに、一心不乱にキスマークで自分の存在を誇示してくる。
耳をくすぐる彼の荒々しい吐息は、先ほどの激しいキスを物語るようだ。
そうだ。呼吸をも満足にできないくらいに隙間なく口を塞がれて、今はただ頭が朦朧としているだけだ。
でも不思議と呼吸の苦しさよりも、もどかしい感覚に「もっと…もっと…」という声が私の中で大きくなる。
その声に一気に熱が引けて、自分の愚かさから目を覚まそうと、今にも快感に飲みこまれそうな自分自身に鞭を打つ。
「あのっ…やっぱ、ん、りっ…おかしい、ですって……」
「おかしい?君こそ、ちゃんと僕を見なよ。僕は至って正気みたいだよ」
頬に重くのしかかった彼の大きな手のせいで、もう私の目は彼から逸らされることも許されない。
だらしがなく開かれた口内はもう抵抗することも忘れていて、ザラザラとした舌先で上顎まで舐め上げられる。
度を超えた感触に私の体も耐えきれなくなって、目を開けていることすらできなくなる。でも薄らと見えるその眼差しだけは、私の目から一秒たりともずらそうとしない。
まるでこれが僕の本心であり、何があってもぶれることがないのだと主張してくるみたいに。そんな顔を見れば見るほど、課された使命がよぎることになるとは、彼は知る由もないのだろう。
「しゃ、ちょぉ…」
私は知っているから。彼がこの言葉を聞けば、感情だけでは動けなくなるってことを。
やっぱり彼は名残惜しそうに舌をしまい、あがくように額だけでも私とのつながりを続けようとする。
「わかってるんだ。社長の僕は普通の恋愛なんて、できないってこと」
そうだ。私も恋愛なんてしている場合じゃない。しかも相手が彼だなんて、それだけは何があっても絶対にダメだ。
「でも心から好きになってしまったんだ。それが事実なのだとしたら、もうどうしようもないだろう。」
先ほどまで舌と舌が絡まり合うねちっこい音がこの部屋を占領していたのに、急に夜の静けさが私たちの前に訪れる。
「社長?」
「だから、いっそ結婚してしまお………っ…」
彼は自分が放ったあまりにも唐突な言葉に気がつくと、その言葉を隠すように口元に手を当てて慌てたように私と距離を取り始める。
「ちょっと待って…今、僕はなんて……」
そう。彼は今、はっきり「結婚」と言った。すなわちそれは、私が東条家に入るということだ。
思っていた展開とまるで違うことになってはいるが、目的を果たすためにはまたとないチャンスなのかもしれない。
頭の中ではそうやって素早く理論的に考えられるのに、口から真っ先に出たのはもっと短絡的な言葉だった。
「良いですよ」
耳をくすぐる彼の荒々しい吐息は、先ほどの激しいキスを物語るようだ。
そうだ。呼吸をも満足にできないくらいに隙間なく口を塞がれて、今はただ頭が朦朧としているだけだ。
でも不思議と呼吸の苦しさよりも、もどかしい感覚に「もっと…もっと…」という声が私の中で大きくなる。
その声に一気に熱が引けて、自分の愚かさから目を覚まそうと、今にも快感に飲みこまれそうな自分自身に鞭を打つ。
「あのっ…やっぱ、ん、りっ…おかしい、ですって……」
「おかしい?君こそ、ちゃんと僕を見なよ。僕は至って正気みたいだよ」
頬に重くのしかかった彼の大きな手のせいで、もう私の目は彼から逸らされることも許されない。
だらしがなく開かれた口内はもう抵抗することも忘れていて、ザラザラとした舌先で上顎まで舐め上げられる。
度を超えた感触に私の体も耐えきれなくなって、目を開けていることすらできなくなる。でも薄らと見えるその眼差しだけは、私の目から一秒たりともずらそうとしない。
まるでこれが僕の本心であり、何があってもぶれることがないのだと主張してくるみたいに。そんな顔を見れば見るほど、課された使命がよぎることになるとは、彼は知る由もないのだろう。
「しゃ、ちょぉ…」
私は知っているから。彼がこの言葉を聞けば、感情だけでは動けなくなるってことを。
やっぱり彼は名残惜しそうに舌をしまい、あがくように額だけでも私とのつながりを続けようとする。
「わかってるんだ。社長の僕は普通の恋愛なんて、できないってこと」
そうだ。私も恋愛なんてしている場合じゃない。しかも相手が彼だなんて、それだけは何があっても絶対にダメだ。
「でも心から好きになってしまったんだ。それが事実なのだとしたら、もうどうしようもないだろう。」
先ほどまで舌と舌が絡まり合うねちっこい音がこの部屋を占領していたのに、急に夜の静けさが私たちの前に訪れる。
「社長?」
「だから、いっそ結婚してしまお………っ…」
彼は自分が放ったあまりにも唐突な言葉に気がつくと、その言葉を隠すように口元に手を当てて慌てたように私と距離を取り始める。
「ちょっと待って…今、僕はなんて……」
そう。彼は今、はっきり「結婚」と言った。すなわちそれは、私が東条家に入るということだ。
思っていた展開とまるで違うことになってはいるが、目的を果たすためにはまたとないチャンスなのかもしれない。
頭の中ではそうやって素早く理論的に考えられるのに、口から真っ先に出たのはもっと短絡的な言葉だった。
「良いですよ」