金髪の妹が望んだ運命は黒髪の私に降り注いだ
だけど――祖母だけは、いつだって私の資質を見抜いていた。

「確かにシルビアにも聖女の力は宿っている。でも、力が強いのはアリアナの方だよ。」

その言葉を聞くたび、祖母の声は優しくて心に火を灯した。

けれど、母の顔は必ず強ばった。

「何を言っているの、お母様。本当の聖女はシルビアよ!」

吐き捨てるような声音。

母の視線が鋭く私に刺さり、そのたび胸が小さく縮む。

黒髪の私が力を持つことを、母はどうしても認めたくないのだと感じた。

祖母はそんな母をたしなめるでもなく、ただ静かに私の背を撫でてくれた。

まるで「気にしなくていいよ」と言うように。

その手のぬくもりだけが、私を聖女としてつなぎとめてくれていた。
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