さびしがりやの毒花




指先に鋭い痛み。



「うわ……やっちゃった」



ひとさし指にはしる赤い線。

じわっと滲んで、血の粒が浮きあがってきた。


ノートって意外と凶悪だよね……。


病気はめったにしないけど、こういう小さな怪我はしょっちゅうしてる。
つまり抜けてるってわけだ。



ポーチから絆創膏を一枚取り出し、指に巻きつける。
これでよし。


放課後の教室は騒がしく、他クラスの生徒が出たり入ったりを繰り返していた。

そのとき、スマホが光る。




───『会いたいよ。今日もダメ?』




藤間先輩からのメッセージ。

毎回通知が鳴るたびドキドキするのは先輩のせい。


素早くスワイプしてスマホをしまった。




< 25 / 33 >

この作品をシェア

pagetop