この命のすべてで、君を想いたい
『沙月……』



名前を呼ぶと、沙月は大きく目を見開いて前のめりになる。




『ずっと……一緒に...いてくれて……ありがとう…………沙月がいてくれて……ほんとに救われた……』




沙月は唇を震わせて、声を出せないまま泣き続けていた。




その涙が温かくて、私は少し笑ってしまう。




『蓮太郎……』




蓮太郎は泣くのをこらえるように顔をゆがめた。



『みんなを……お願い...一番信頼...してるから...』



蓮太郎は「やめろよ…」と泣き崩れ、

沙月がそっと肩を支えていた。




『裕大……』



呼ぶと、裕大は涙をぬぐいながら近くへ身を寄せた。



『優しくしてくれて……ありがとう……
 みんなと...会わせてくれて……』



裕大は俯いて泣きながら、



「忘れんなよ……絶対…」

と小さく言った。





そして――
私は最後に、空の目を見る。





ずっと泣いているのに、



私の名前を呼ぶたびに優しくなる声が、
どうしようもなく愛しい。


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