この命のすべてで、君を想いたい

素っ気なくすれば

次の日の昼休み、私たちはいつもの食堂にいた。

空はいつも通り私の隣に座っている。

でも昨日のことを思い出すと胸の奥がざわつく。


私は意識的に少し距離を置き、視線を避けるようにサンドイッチに目を落とす。


「このサンドイッチ、彩りきれいだね」
裕大が笑いながら口を動かす。

「デザートもついてるし、豪華だなー」
蓮太郎がからかうように言う。


沙月はにこにこと笑いながら話題に参加する。
みんなの楽しそうな声に、少し気持ちが和らぐ。



空は、私のぎこちなさに気づいているかもしれない。
でも、何も言わず、ただ静かに笑って食べている。


その無言の優しさに、胸がざわつき、同時に少しだけ安心する。
けれど、素直にその気持ちを受け取れない自分もいる。


昼休みが終わる頃、みんなは教室へ戻る。
沙月と蓮太郎と裕大は少し離れて歩き、他愛もない話をしている。


空と同じ方向に歩く私は距離を保つ。
胸の奥にある痛みが、またくすぶりだす。
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