花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~
 それを知って、なにも感じないはずがない。大人の策略かなにかでそうなったとしたら、運命を憎むはず……。

 どこかの段階で生き別れの妹がいると知った恋生は、そうと悟られないように、恋乃に手紙を送った。そして、恋生と恋乃は私と同じ旅に参加した。二人が同じ旅に同時に参加したのが偶然であるはずがない。つまり、小学四年生の頃には既に、恋生と恋乃は互いの関係性に気づいていたということだ。

 私は理生を名乗る恋生と出会い、禅雨を名乗る恋乃と出会っていた――。

 今更この海を辿ってもなんのヒントも生まれないとは思うが、来ないではいられなかった。

 知りたかった。すこしでも、愛するひとのなにかを。自分のことを。

 愛するとはつまり、自分を愛することと同義で。愛するひとに愛される自分をちゃんと愛してあげないと、愛は成立しえない。

 だからこそ、もっと、ちゃんと、自分のことを知りたいと思った。あなたに向き合うために。

 そのための旅。
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