花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

旅の終わり

 街の中心を運河が流れる。街全体が風情があって意匠のようだ。

 川べりの道を歩き、周りを見渡す。手を繋いで歩く親子。バックパックが重たそうな外国人。平穏な観光地、戸樽《こたる》を訪れている。

 若干、本州よりも寒さが厳しいか。薄いアウターでは心もとない。ちょうど三連休にぶつかってしまったので、ひとの数は比較的多く、しかも、過疎化の進んだ被災地を訪れた直後なだけに差が際立って見える。そういえば、能登はあんななのに加賀方面、特に畑中はもう日常を取り戻せているらしい。確かに、Youtubeのたびたび畑中の旅行vlogが流れるので驚いたことがある。

 知らなかったけれど、vlog《ブイログ》は、Video blogの略。

 工芸品の店を見かけ、なんとなしに入る。鮮やかな青いガラスの器。どれもが透明度が高く、職人の熟練度を感じさせる。

 可愛らしいガラス細工や風鈴、クリスマスのオーナメントなども見かけ、こころが弾む。……こういう素敵なものを、あなたと一緒に見たかったな……。

 何故だろう。無性にあなたが恋しい。――恋生。
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