CornPotage【短編集】




辺りはもう日が差していた。


聞こえるのは鳥の声だけ。



帰れた。家に帰れた。



私は嬉しくて、部屋の中で飛び跳ねた。


もちろん、みんなを起こさないように。



そういえば、ラビンは?


私は自分の身の周りを探した。


いない、ラビンがいない。


すると、私のポケットの中から何かが落ちた。


私がラシドの世界で作った、不恰好な小さな袋だった。



そうだった、ラビンのために作ったのだ。



すっかり忘れていた。



でも、もうちょっと綺麗にできないかな?




私は物置にあったミシンで縫い直した。


指で何かを縫うより、機械を使う方が得意だ。


私は袋の端っこにミシンでラビンと縫った。


さっきより、10倍も良く作れた。



ラビンもきっと喜んでくれただろう。




「天華?起きているの?」



お母さんの声だ。


きっとミシンの音で目が覚めたのだ。
「うん、起きているよ。


ねえ、暇だからリサイクルショップに行ってきていい?


通学路に深夜1時から始まる店があるから。」


深夜に子供一人で外出するのは普通ダメだけど、試しに聞いてみた。



「いいわよ、いってらっしゃい。」



普通じゃない!!この親、普通じゃない!!


頭がおかしくなったのかな?


実の一人の娘が危険な深夜で外出するのに軽く許可しちゃって・・・。



もしかして、これはラビンのおかげ?


ありがとうラビン。



そういえば、前にも私が大変な時に助けてくれたっけ。



昔いつものようにいじめられて

むかついて道路を突通った時

車が超特急でこっちに向かってきて絶体絶命だったけど


そのとき誰かが私のこと助けてくれた。



もしかして、ラビンなのかな?



でも人形が巨大化するわけないか。



< 70 / 284 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop