CornPotage【短編集】
辺りはもう日が差していた。
聞こえるのは鳥の声だけ。
帰れた。家に帰れた。
私は嬉しくて、部屋の中で飛び跳ねた。
もちろん、みんなを起こさないように。
そういえば、ラビンは?
私は自分の身の周りを探した。
いない、ラビンがいない。
すると、私のポケットの中から何かが落ちた。
私がラシドの世界で作った、不恰好な小さな袋だった。
そうだった、ラビンのために作ったのだ。
すっかり忘れていた。
でも、もうちょっと綺麗にできないかな?
私は物置にあったミシンで縫い直した。
指で何かを縫うより、機械を使う方が得意だ。
私は袋の端っこにミシンでラビンと縫った。
さっきより、10倍も良く作れた。
ラビンもきっと喜んでくれただろう。
「天華?起きているの?」
お母さんの声だ。
きっとミシンの音で目が覚めたのだ。
「うん、起きているよ。
ねえ、暇だからリサイクルショップに行ってきていい?
通学路に深夜1時から始まる店があるから。」
深夜に子供一人で外出するのは普通ダメだけど、試しに聞いてみた。
「いいわよ、いってらっしゃい。」
普通じゃない!!この親、普通じゃない!!
頭がおかしくなったのかな?
実の一人の娘が危険な深夜で外出するのに軽く許可しちゃって・・・。
もしかして、これはラビンのおかげ?
ありがとうラビン。
そういえば、前にも私が大変な時に助けてくれたっけ。
昔いつものようにいじめられて
むかついて道路を突通った時
車が超特急でこっちに向かってきて絶体絶命だったけど
そのとき誰かが私のこと助けてくれた。
もしかして、ラビンなのかな?
でも人形が巨大化するわけないか。