⁂👑☆『 天からの贈りもの』―― 新しい愛を見つけ、私たちを捨てて意気揚々と家を出ていった元夫が やり直したいと縋ってくるのですが──。今更そんな無茶振りを言って困らせないでください~
28.

 半年程して啓吾がこちらに帰ってきたことを、ご近所のうわさで知った。

 私は別段、元夫のことは浩暉さんには伝えていない。
 浩暉さんから何か聞かれたら、その時にはちゃんと話せばいいという
スタンスでいる。


 再婚相手である浩暉さんとの生活は、充実していた。
 誠実で経済的にも恵まれた彼との幸せな結婚生活。

 そばには親しい友人もいる。
 そして、啓吾との結婚生活とは経済面で大きく違っていた。


 経済的に恵まれるって、お金だけが全てではないけれど
大きな安心感があるなぁ~って思う。


 そんなふうにすごく実感するけれど、啓吾との結婚生活だって、
仮に啓吾がずっと誠実なままでいてくれていたら、今頃私たちは
ここで自分たちの城である店舗を持ち、生活も豊かになり、お互いを
思い遣れる充実した生活が待っていたに違いなかった。


 そうそう、私の母は、離婚そして再婚と一連の流れの中での紀ちゃんの
親身な対応と、私へのお姉ちゃん発言に顔を綻ばせて喜んでいた。


 紀ちゃんにもお礼の手紙を送ってくれたらしい。

 紀ちゃんは、定期的に自分の実家のように母に会いに行ってるらしく、
会った時にも母は彼女にお礼を言ってくれたみたい。

 私も母も、紀ちゃんに脚向けて寝られないや。
 紀ちゃんは、私の母に対して同じこと言ってるけど。

 幸せな生活を過ごしていたある日、啓吾から相談したいことがあるから
会ってほしいと連絡があった。


 何? 今頃……。
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