⁂👑☆『 天からの贈りもの』―― 新しい愛を見つけ、私たちを捨てて意気揚々と家を出ていった元夫が やり直したいと縋ってくるのですが──。今更そんな無茶振りを言って困らせないでください~
61 ◇神様にお願いしてた


  母さんが言った。

「真樹夫の実のお父さんのこと恨んでる? 」


「う~ん、どうだろう。
 恨んで……ない、たぶん。
 だって俺にはいつもにぃにぃ(三浦)がいたからなぁ~。
 流石に父親だとは思ってなかったけど幼心にも大人の男の人
だったから頼りにしてたんだろうね。

 ほんとの父親になってくれた時はすんごくうれしかったの
覚えてるよ。
 ずっとにぃにぃみたいな父親が欲しいと思ってたから。

 にぃにぃが俺の側にいてくれるようになってからずっと
神様にお願いしてたもんね。
 僕ににぃにぃを下さいって。(笑)
 余所の子のモンにはならないでって」


 母さんに今まで話してなかった今の父親に対する気持ちを
俺はこの時、初めて話した。

 「三浦くんは昔も今も私たちの癒しだね」
って母さんが言った。


 「ン……ぅん」(恥:)

           ◇ ◇ ◇ ◇


 帰国してまずしたことは、真樹夫に会うことだった。

 ずっと夢見てきた息子に、俺の息子に会えるのだと思うと俺の心は
歓喜で打ち震えた。


 真樹夫がファミレスがいいと言うのでカジュアルに
ファミレスで会うことになった。


 しかし、迂闊だった。
 俺は真樹夫の今の姿を知らないじゃないか。

 それ相応の年頃の少年を探せば分かるかと自分を安心させたものの、
その日その時に限ったことなのかいつもそんなふうなのか、そこには
大勢の男女の若者が座っていた。


 そだ……落ち着けぇ~、ひとりで座っている若者なんてそうそういまい。

 店内を改めて見回した。

 遠めにひとりガタイの良いなかなかの容姿端麗な少年が
視界に入り込んできた。


 とりあえず、間違いがあってはいけない。
 確認だけはしないと……。

 俺は歩を進めた。
 俺が席に近付くとその彼は俺の方に顔を向けてきた。

 「失礼だけれど君が真樹夫くん?」


 「……。はい、真樹夫です」
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