気まぐれ王子と召使い


「あれ?夕香里ちゃん?珍しいなぁうちのクラスに来るの」


昼休みに5組の教室に訪れると、甲斐君が丁度扉から顔を覗かせていた。



「あ、甲斐君……ちょっと、真堂に話があって」


「えっ、真堂に?あー、丁度今は1組に行ってるかも」


「また噂とか探してるのかな…」


「いや、三木に会いに行ってんじゃねぇかな?最近よくあの二人話してるし」




なんとタイムリーな話だ。

にしても、三木雫が真堂に会いにいくだけじゃなく真堂からも会いに行ってるとは。

水瀬ちゃんがその行為を黙って見逃すとは思えないけど…



「……あれ、水瀬ちゃんももしかして……」


「あー、真堂のこと探しに行ったよ。あー見えて、水瀬は真堂にゾッコンだからな」


甲斐君は"全くしょうがないなぁ"とでも言うように腕を組んでにやけている。

やっぱりそうだ。
水瀬ちゃんの性格からして絶対着いていくと思った。

(それにしても水瀬ちゃん、真堂のどこら辺がそんなに好きなんだろ)


第三者から見ても好きだなって分かるぐらいなんだから、真堂にはバレてると思うんだけど…
なんやかんや軽くあしらう程度に済ませている所を見ると、真堂も真堂で満更でもないのかな。

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