気まぐれ王子と召使い
心の奥の奥
知りたくない事を知ってしまった時って、どうするのが正解なんだろう。
自分の部屋のベッドで体育座りをしながら、ぼんやりと考える。
「次顔合わせるの気まずいなぁ…」
あの時の小さな引き出しを思い出してモヤモヤと胸がざわつく。
見てない振りをした方が関わりやすいとは思うけど、でも、知らなかった時には戻れないわけで。
だけど、知ったからと言って、なにをできる訳でもない。
やめて!って言うのは明らかに違うし、かと言って推奨するのも絶対に違う。
私が出来るのは、何も言及しないでなにも見なかったことにすることぐらいで、きっと世那もそれを望んでいる。
「というか、それしかないよね」
家族でも彼女でもなんでもない私が、世那の言動一つ一つに口を出す理由はないんだ。
枕を抱きかかえながらどうしたものかと悩みに悩む。
いつも通り、あれは見なかったことにしよう。