気まぐれ王子と召使い
「……ひっ、ぅぅっ…」
いつもの小さな空き教室の中で惨めに膝を抱えた。
なんでこんなにも辛い思いをしなきゃいけないの?
私は、こんなに辛い思いをするほど悪いことをしたのだろうか。
溢れる涙を何度も袖で拭う。
何度も何度も拭っていると、目元がヒリヒリとしてきて、余計涙が溢れた。
(どうして、私ってこんなに駄目なんだろう)
自己主張が出来なくて、世那の腰巾着で、そのくせ誰かに助けを求める勇気さえ出せないなんて。
彼女達の言う通り、私だけがあのクラスで浮いていたんだろう。
私が居なきゃ世那はもっとクラスの人気者だった。
私が世那の邪魔をしていたんだ。
情けない嗚咽を漏らす声だけが教室の中を支配していた。
こんなに消えてしまいたくなったのは、中学の時以来だ。
またあんな地獄を味わうなんて夢にも思わなかった。