気まぐれ王子と召使い
「世那……、なんで、私がつらかったのにいてくれなかったの……」
「お前が舐めた態度とんのがいけないんだろ?」
「それでも、それでもいて欲しかったのに…、」
自分でも我儘なことを言ってるのは分かってる。
でも、世那が居たらこんなにも悲しい思いはしなくて良かったと思うんだ。
世那は困ったように笑いかけると、私に目線を合わせるようにしゃがみ込んだ。
「お前が自分から離れたのが悪いんだからな?」
「……うん…っ」
「お前が俺から離れたりしなかったら一緒に居てやるのに」
「うん、うん…っ」
唇が震えて、涙がぶわぁと溢れてくる。
私がいけなかったんだ。
私が、世那から離れようとしたから。
震える手で世那の袖を掴み、控えめに引き寄せる。
世那はそんな私を強く抱き締めてくれた。
「せな……っ、どこにも、いかないで…」
めいっぱい抱き締め返す私に、世那は何も言わないで、ただギュッと、更に強く抱きしめてくれた。