気まぐれ王子と召使い
「怪我してないよ、ただ早崎に吹っ飛ばされただけで…」
「そいつらは桜木先輩関連で揉めてたんだろ?お前は関係ないのに不憫な目にあったな」
ケラケラと全く不憫だと思ってなさそうに笑う。
「まぁ、そうだね……世那君というより早崎が悪いけど」
「へぇ?そういう感じなんだ」
真堂は猫のように目を細めた。
噂好きの真堂の事だから、私の心配をしに来たと言うよりかは好奇心で話しかけただけだろう。
「見たかったなぁ、その現場」
「えー……なんにも面白くないよ」
「俺のクラスはその話で持ちきりだよ。あ、山吹の話は一部しか知らないみたいだけど」
「それは良かった」
「でもお前の噂は普段から聞くぜ。涼井の荷物持ちにさせられてるとか」
なんて噂が流れてるんだ。
確かに普段から、やれ下僕だのやれ召使いだの言われてるが、世那の荷物持ちをした事なんて一回もないよ!
誤解を解こうと必死に説明しようとする私に、真堂は相変わらず顔に笑みを浮かべていた。