気まぐれ王子と召使い
未練たらたら
世那が停学になって2日目の朝。
(うわ、なんにも考えずに弁当作ってきちゃった…)
昨日は世那が学校に居ないって認識してたけど、今日はすっかり忘れてたからいつものように世那の分まで弁当を作ってきてしまった。
ポツンと机の上に2つ置かれた弁当を見て、うーんと首を捻る。
……甲斐君にでもあげようかな?
(いや、でもキモいって思われたらどうしよう…)
甲斐君は絶対そんな事は言わないが、内心はえっ?ってなるに違いない。
そもそも甲斐君とは弁当を渡すほど仲が良い訳でもないし、ちょっと違和感がある。
じゃあ、昨日話した真堂は……?
(それはもっとキモいって思われそう!!)
昨日久しぶりに話したのにいきなり弁当渡してきたら相当キモい奴だって思われるに違いない。
もし真堂に渡したとしても、甲斐君と違って笑顔で「いや、いいや」って拒否されそうだ。
となると、自分一人で二つ分の弁当を食べなきゃいけないことになる。
「……学校終わったら、世那に渡しに行こう…」
でも、せっかく作ったんならやっぱり世那に食べさせたいなぁ。
そう心に決めて、弁当を鞄の中にしまった。