運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
会社の業績が傾いて、父が私を必要としているのかもしれない。あるいは琴音たちが何かを察したのか――。どちらにせよ、今ここで見つかればすべてが終わる。結菜の存在が知られれば、彼女まであの家の呪縛に巻き込まれてしまう。
迷っている暇などなかった。
帰宅するとすぐに引っ越しの準備を始め、最低限の荷物をダンボールに詰め込む。幼い結菜をそっと寝かしつけながら、私は心の中で何度も繰り返した。
――守らなきゃ。絶対に、誰にも奪わせない。
どこまで逃げれば安心できるのかわからない。それでも結菜の笑顔を守るためなら、私は何度でも逃げてみせる。この子の未来だけは、あの過去につなげるわけにはいかなかった。