好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
act15. プレシャス
「すいません榎原さん、分かんないとこがあって……」
「はいはい」またか。
と思いつつも彼女は作業中の手を止め、顔を合わせるべく椅子を回転させる。「ちょっと待って」
「待たねえ」
別の声が割って入った。
振り返れば影が彼女の顔に落ちる。
蒔田一臣だ。
彼は、彼女に目を向けず、一色に諭すように言う。「だいたいなんだおまえは。考えもせずすぐ質問に来やがって。すこしはてめえの頭で考えろ」
……というより、怒っている。
「十秒ルールを作ろう。疑問点が浮かんだら訊く前にとりあえず十秒考えろ。こっちに来るのはそれからだ。……というより、ほかに訊けるやつ居ないのか」
「あ、あ、あのぉー……」可哀想に。元々クールで強面の蒔田に睨みつけられ、すっかり萎縮している。「ほ、ほかに、居ないんですぅ……」
「分かった分かった。疑問を持たずに仕事をするよりマシだ。だが頻度を考えろ」
「あの、蒔田さん」
「おまえもおまえだ。こいつが一日に二十回も三十回も質問に来る状況を異常だと思わなかったのか」
「思わなかったわけじゃないですけど……、月末まで待とうと思ってました」
「はいはい」またか。
と思いつつも彼女は作業中の手を止め、顔を合わせるべく椅子を回転させる。「ちょっと待って」
「待たねえ」
別の声が割って入った。
振り返れば影が彼女の顔に落ちる。
蒔田一臣だ。
彼は、彼女に目を向けず、一色に諭すように言う。「だいたいなんだおまえは。考えもせずすぐ質問に来やがって。すこしはてめえの頭で考えろ」
……というより、怒っている。
「十秒ルールを作ろう。疑問点が浮かんだら訊く前にとりあえず十秒考えろ。こっちに来るのはそれからだ。……というより、ほかに訊けるやつ居ないのか」
「あ、あ、あのぉー……」可哀想に。元々クールで強面の蒔田に睨みつけられ、すっかり萎縮している。「ほ、ほかに、居ないんですぅ……」
「分かった分かった。疑問を持たずに仕事をするよりマシだ。だが頻度を考えろ」
「あの、蒔田さん」
「おまえもおまえだ。こいつが一日に二十回も三十回も質問に来る状況を異常だと思わなかったのか」
「思わなかったわけじゃないですけど……、月末まで待とうと思ってました」