好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
act16. 対峙
彼女は基本、飲み会に誘われれば顔を出す。
実は蒔田もそうしているようだ。
だからなおさら、彼女は誘われれば断らないようにしている。だが。
桐沢遼一が同席すると聞いた場合は、判断に迷う。
行きたい気持ちと行きたくない気持ちが半々だ。彼女は迷いつつも、日頃定時一時間を過ぎる頃には帰る人間だから、断る言い訳も見当たらず、結局その飲み会に参加した。
「……一色くんて、桐沢くんと仲がいいんだね」
ときどきお昼を一緒に食べに行く姿を見かける。彼らは三歳違いだと思うが、彼らの間には年齢を超えた親しさを感じる。
「うえ? あそっか、桐沢さんて榎原さんの同期でしたね。おれらおんなじサッカー部ですから」
「会社のサッカー部?」ちらと桐沢を見た。柏谷となにか話し込んでいる様子。
うえの人間に取り入るのがうまいタイプだ。
こう評する彼女の気持ちに嫌悪感が若干交じるのは、やはり私情ゆえか。
「はい」と彼女の内面の動きを知らず無邪気な返事が返ってきた。「桐沢さんすげー上手いんすよ。足元なんか超上手で」
「フォルランみたいな感じ?」彼女は適当に思いついた選手の名前を言ってみた。
実は蒔田もそうしているようだ。
だからなおさら、彼女は誘われれば断らないようにしている。だが。
桐沢遼一が同席すると聞いた場合は、判断に迷う。
行きたい気持ちと行きたくない気持ちが半々だ。彼女は迷いつつも、日頃定時一時間を過ぎる頃には帰る人間だから、断る言い訳も見当たらず、結局その飲み会に参加した。
「……一色くんて、桐沢くんと仲がいいんだね」
ときどきお昼を一緒に食べに行く姿を見かける。彼らは三歳違いだと思うが、彼らの間には年齢を超えた親しさを感じる。
「うえ? あそっか、桐沢さんて榎原さんの同期でしたね。おれらおんなじサッカー部ですから」
「会社のサッカー部?」ちらと桐沢を見た。柏谷となにか話し込んでいる様子。
うえの人間に取り入るのがうまいタイプだ。
こう評する彼女の気持ちに嫌悪感が若干交じるのは、やはり私情ゆえか。
「はい」と彼女の内面の動きを知らず無邪気な返事が返ってきた。「桐沢さんすげー上手いんすよ。足元なんか超上手で」
「フォルランみたいな感じ?」彼女は適当に思いついた選手の名前を言ってみた。