好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
まつげの織りなす影を、彼女は美しいと思った。
そしてこの切り取られた一瞬を、永遠のものにしたいと思った。
居酒屋ならではの雑音など、妨げるものになりやしなかった。
「自分を、必要のない人間だと思ったことはあるか」唐突に蒔田が彼女に尋ねる。
「あります」と彼女は正直に答えた。「思春期の頃ですけど」
「まさに、そう」蒔田はすこし自虐的に笑った。「高二の夏のおれがそんなだった。自暴自棄ってのか、やりたいことをやれなくなってやけになっていた。そんなときに、ある男と出会い、考えが変わった」
「貴重な出会いをされたんですね」
「そう。ぼーっとしてなんも考えらんないで廃人みたくなってる頃に、一発殴られた。まあ、あれは、……面白かった」思い出すように蒔田は笑う。「女々しいだのなんだの言ってわざとおれを怒らせやがったんだ。一発殴らせといて、けろっとして、『ぼく殴れるくらいなら全然問題ないよ』と来た。この業界入っていろんなやつと出会ったが、あいつ以上に自虐的なやつはそうそういない」
「蒔田さんも結構自虐的な感じしますよ。自分追い込むの得意そうだし」
そしてこの切り取られた一瞬を、永遠のものにしたいと思った。
居酒屋ならではの雑音など、妨げるものになりやしなかった。
「自分を、必要のない人間だと思ったことはあるか」唐突に蒔田が彼女に尋ねる。
「あります」と彼女は正直に答えた。「思春期の頃ですけど」
「まさに、そう」蒔田はすこし自虐的に笑った。「高二の夏のおれがそんなだった。自暴自棄ってのか、やりたいことをやれなくなってやけになっていた。そんなときに、ある男と出会い、考えが変わった」
「貴重な出会いをされたんですね」
「そう。ぼーっとしてなんも考えらんないで廃人みたくなってる頃に、一発殴られた。まあ、あれは、……面白かった」思い出すように蒔田は笑う。「女々しいだのなんだの言ってわざとおれを怒らせやがったんだ。一発殴らせといて、けろっとして、『ぼく殴れるくらいなら全然問題ないよ』と来た。この業界入っていろんなやつと出会ったが、あいつ以上に自虐的なやつはそうそういない」
「蒔田さんも結構自虐的な感じしますよ。自分追い込むの得意そうだし」