好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!

act11. 拒絶

「……お兄さん、蒔田さんに似てますよね」
「よく言われる。学生の頃は、よく双子の兄弟に間違われた」
 会ったばかりの蒔田樹の姿を思い返す。スポーツマンらしい日に焼けた肌に、明るい髪のいろ。蒔田との見た目の違いはそのくらいだ。

 ただし話し方が随分違った。

 * * *

「初めまして。弟がお世話になってます」
「繰り返すが世話をしているのはおれのほうだ」
「空気読めよこいつ、こんなだから手ぇかかるでしょ?」
「えっ、と……」上司に対して『手が掛かる』とは答えにくい。

 実際掛かるのだが。

「とにかく。おれたちは帰る。じゃあな」
「あっせめて途中まで一緒に……」
「車で来ている」
「ごめんなあ。チャイルドシートがあるから後ろの座席埋まっとって、全員、乗れんの」
「あっそんなお気遣いなく。ごめんなさい変なこと言って……」
「いつも応援ありがとう。……竹田さん、だったよね」
「……どうしてわたしのことをご存知なんですか」
「ヒデさんから話聞いてる。女の子なのにイケイケのとこ来る強者が居るってさ」
「ああ、もう……」
「それじゃあ、ありがとうございました」
「じゃあな」
「お子さん、パパ似ですね」
「ありがと。じゃあね」
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