旧校舎のあの子
逃げ出そうとしましたが、私もアリサちゃんも体が固まってしまったかのようにその場から動くことができませんでした。
アリサちゃんは私の隣で小刻みに震えて涙をボロボロとこぼしています。
悲鳴を上げたくても、喉を押しつぶされてしまったかのように声も出ません。
そのときでした。

お母さんに殺される。
そんな声が聞こえてきて目の前の光景に変化がありました。
そこは先ほどまで私たちがいたリビングになっていたんです。
明るいリビングには男性とミツエちゃんとミツコちゃんの姿があります。
そこにお盆にコップと麦茶のペットボトルを乗せた女性が入ってきました。
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