傲慢王子の放浪譚〜調子に乗りまくって王位継承権を失いかけている崖っぷち王子の成長物語〜
そして遂にリカルドを成敗する時が来た。
街の広場では
エリアスに代わって
急速に支持を集めているリカルドが演説をしている。
彼の演説に聞き入る民衆たち。

「そこまでだっ!」
彼の演説に割って入ったのはフィリップと仲間たち。
フィリップは牢にいるものと思っているリカルドは
驚愕の眼差しを向ける。
「なんでお前がここに。」
「お前の本性を皆に知ってもらうためだ!」

フィリップはそう高らかに宣言すると、
仲間たちとともに集めた証拠を次々と提示していく。
そして極めつけは、
フィリップの失脚した叔父とリカルドの間で交わされた手紙だった。
そこにはユーフォルビアにヴァルタザールを王とした王国を再び建設すること、
成功した暁にはリカルドも政府の要職に就けると書かれていた。

< 18 / 38 >

この作品をシェア

pagetop