断罪の鐘で永遠を誓う ~かつて攫われた王妃候補は、最愛の誘拐犯に会いに行く~
冷たい風が、頬を撫でる。
目深く被ったフードをさらに下げ、風で飛ばされないようにローブを掴む。
「ここが、『罪人の墓場』」
目の前に広がる簡素な墓場を見て、小さく呟いた。
辺境の森の奥深くに不気味に設けられた墓場には、灯りすらまともにない。何でも屋の男は、何も言わずに私の傍にいてくれる。
「本当にここに来たかったのか?」
「ええ。あの人が処刑されてから、ここに近づくことが許されなかったんです」
寂れた門を押すと、キィと音を立てた。墓は、最低限の手入れしかされておらず、雑草がそこら中に生い茂っている。
「誰じゃ」
ラドルの墓を探していると、墓地の中にある小屋から老人が出てきた。
どうやら、ここの墓守をしている方らしい。私たちを見ると、すぐに声を鋭くした。
「ここは、処刑された罪人たちが眠る墓じゃ。冷やかしならよしてくれ」
「冷やかしではありません。お墓参りにきました」
「罪人の墓参り?」
「ラドルという人の墓はどこにあるか、ご存じですか?」
私が彼の名前を出した瞬間、墓守の老人は目を見開いた。
「あんた……、」
「余計な詮索はしないでください。お互いに、不利益を被りたくはないでしょう?」
きっと、私が攫われた令嬢だということに気づいたのだろう。
脅すようにそう言うと、老人は言葉を詰まらせた。
「っ、しかし、ラドルという人の墓はここには無いのじゃ」
「そんな訳ないでしょう。この国で処刑された人たちの墓は、ここにしかないはずです」
目深く被ったフードをさらに下げ、風で飛ばされないようにローブを掴む。
「ここが、『罪人の墓場』」
目の前に広がる簡素な墓場を見て、小さく呟いた。
辺境の森の奥深くに不気味に設けられた墓場には、灯りすらまともにない。何でも屋の男は、何も言わずに私の傍にいてくれる。
「本当にここに来たかったのか?」
「ええ。あの人が処刑されてから、ここに近づくことが許されなかったんです」
寂れた門を押すと、キィと音を立てた。墓は、最低限の手入れしかされておらず、雑草がそこら中に生い茂っている。
「誰じゃ」
ラドルの墓を探していると、墓地の中にある小屋から老人が出てきた。
どうやら、ここの墓守をしている方らしい。私たちを見ると、すぐに声を鋭くした。
「ここは、処刑された罪人たちが眠る墓じゃ。冷やかしならよしてくれ」
「冷やかしではありません。お墓参りにきました」
「罪人の墓参り?」
「ラドルという人の墓はどこにあるか、ご存じですか?」
私が彼の名前を出した瞬間、墓守の老人は目を見開いた。
「あんた……、」
「余計な詮索はしないでください。お互いに、不利益を被りたくはないでしょう?」
きっと、私が攫われた令嬢だということに気づいたのだろう。
脅すようにそう言うと、老人は言葉を詰まらせた。
「っ、しかし、ラドルという人の墓はここには無いのじゃ」
「そんな訳ないでしょう。この国で処刑された人たちの墓は、ここにしかないはずです」