勇者に婚約破棄された魔女は、魔王に婚約を申し込みに行きました。 ~かつて最恐と呼ばれた魔女の封印は、無知な勇者が解きました~
「はぁ…!はぁ…! 魔王様っ!!!!」
バンっと大きな音を立てながら、ある人物が王の執務室へと駆け込んだ。ノックもなく、無作法な入室だったが、部屋の主は顔を歪めることは無かった。
「ああ、ハンツか。ちょうど良かった。この前の報告書に関して聞きたいことがあるんだが、」
「それどころではありません!!」
余りにも焦った部下の様子に、書類の山に囲まれた魔王は、ようやく顔を上げた。そして、何かに気がついたようにハッとした。
「もしかして、予算案の方か?あっちなら、」
「それでもありません!」
「先日のパーティーの返事か?」
「違います!!」
「まさか縁談か!? こんなに忙しい時にそんな話を振ってくるなと何度言ったら、」
「かの有名な【最恐の魔女】が、魔王城内で暴れているんです!!!」
半ば叫ぶように紡がれたハンツの言葉に、魔王は不思議そうな顔をした。
【最恐の魔女】はここ数百年、その噂をめっきり聞かなくなっていた。命を落としたのではないか、とまで噂されていた存在が、なぜ何の前触れもなく魔王城で暴れているのか。
喧嘩を売った覚えも、買った覚えもない。直近の来訪者は、あの傲慢な態度の勇者パーティーぐらいだったはずだ。結局、魔王である自分が出る間もなく、幹部が叩きのめして追い返したらしいが…。
「何…?」
「ですから!最恐の魔女が、どういうわけか魔王城前に転移してきて、警備たちが止めようとしても聞かず、暴れているんです!!」
焦りに焦ったハンツの顔に、魔王は覚悟を決めた。
考えていても仕方ない。まずは被害を最小限にしようと、魔王が椅子から立ち上がった。
バンっと大きな音を立てながら、ある人物が王の執務室へと駆け込んだ。ノックもなく、無作法な入室だったが、部屋の主は顔を歪めることは無かった。
「ああ、ハンツか。ちょうど良かった。この前の報告書に関して聞きたいことがあるんだが、」
「それどころではありません!!」
余りにも焦った部下の様子に、書類の山に囲まれた魔王は、ようやく顔を上げた。そして、何かに気がついたようにハッとした。
「もしかして、予算案の方か?あっちなら、」
「それでもありません!」
「先日のパーティーの返事か?」
「違います!!」
「まさか縁談か!? こんなに忙しい時にそんな話を振ってくるなと何度言ったら、」
「かの有名な【最恐の魔女】が、魔王城内で暴れているんです!!!」
半ば叫ぶように紡がれたハンツの言葉に、魔王は不思議そうな顔をした。
【最恐の魔女】はここ数百年、その噂をめっきり聞かなくなっていた。命を落としたのではないか、とまで噂されていた存在が、なぜ何の前触れもなく魔王城で暴れているのか。
喧嘩を売った覚えも、買った覚えもない。直近の来訪者は、あの傲慢な態度の勇者パーティーぐらいだったはずだ。結局、魔王である自分が出る間もなく、幹部が叩きのめして追い返したらしいが…。
「何…?」
「ですから!最恐の魔女が、どういうわけか魔王城前に転移してきて、警備たちが止めようとしても聞かず、暴れているんです!!」
焦りに焦ったハンツの顔に、魔王は覚悟を決めた。
考えていても仕方ない。まずは被害を最小限にしようと、魔王が椅子から立ち上がった。