弱さを知る強さ

◯あやは◯

「おはようございます」

起きたら朝になっていて看護師が朝ごはんを持ってきてくれた

腕に点滴の跡があったけど寝てる間に終わっていてなんともない

そして問題はご飯
半分食べろって言われたけど絶対に食べられない

3分の1ほど食べたがお腹が痛い

、、、ガラララ

金森先生だ

「おはよう、ゆっくり寝れた？」

「うん」

「点滴終わってただろ」

「うん」

「よし、じゃあご飯、半分は食えよ」

「...」

お腹痛いって言うと色々めんどくなるしとりあえずトイレに行ってから考えよう

「トイレ」

「おっ、ナイスタイミングこれ、はい」

隠し持っていたのか検尿カップを渡してきた

「はぁ...」

入院って感じがして本当に嫌だ
無視してトイレに入った

自分が患者側でいる病院は最悪だ

「タイミングは朝イチが1番いいって習わなかったか？」

金森先生がトイレの外からチクチクいってくる
個室のトイレだから扉の前に居座っている

習ってるよ、習ってるけどやるかどうかはまた別の話

「今やらないならあとで俺が管入れて取る」

は？俺が管入れて取る？
何言ってんの

「...」

「俺はやるからな
嫌がっても逃げても押さえつけてやるからな
ここで自分で検尿しないなら管入れてとる」

「意味わからない」

「朝イチで自然に出るもんなんだから取れ
ただそれだけ」

「なんでやらなきゃいけないの？」

「他に病気の所見がないか
飯もろくに食えてねぇから栄養状態悪化してねぇか
色々みれるんだよ」

「...」

「わかった、じゃあとで管でとるからな」

「...」

...ガラララ

音的に部屋を出て行った

「...はぁ」

腹痛が治るのを待ってトイレを出た

管でとるって...無理すぎる
意識がなかったとしてもそれは絶対にできない

ご飯もろくに食べられない
入院ってこんなにストレスがかかるんだ

「...はぁ」

ため息しか出ない

しばらくして看護師がご飯をさげにきて
バイタルを測って出て行った