弱さを知る強さ
「...何日間、入院?」
「とりあえず10日くらいかな」
「...」
「オペが必要かどうか見極める入院になりそう」
「...バイトは?」
「バイトは一旦おやすみだな」
「...はぁ」
「この2ヶ月、どんだけ悪くなったか確認してこれからの流れを決めたい」
「いつから?」
「あまり時間がないから出来るなら明日から」
「明日?」
「うん」
「無理だよ、心の準備が...」
「恭介〜あやはちゃん〜
お茶入れたよ」
下からお母さんの声がした
「とりあえず降りるか」
先生が部屋を出て私が後を追う
1階に降りるとダイニングテーブルにお茶とケーキが並べられていた
お父さんはシャワーを浴びて部屋着に着替えてソファでくつろいでいた
「遠慮なくどうぞ」
金森先生が先に座ってその横に私も座らせてもらった
「食えなかったら無理して食わなくていいから」
「...うん、美味しそういただきます
...
...
んっ!おいひい!すごくおいひいです!」
「そう?お口にあってよかった」
一口食べただけで広がる上品な甘さ
こんなの食べたことない
「神田さん、本当に美味しそうにたべるなぁ
さっきのご飯もそうだけど」
お父さんもソファから笑って声をかけてくれた