魔族の王子の進む道 〜俺様王子が魔王になるまで〜
『我、ラインデンドは亡き前国王と王妃に代わり、この国を、この世界を平和に治めていく事をここに誓う。ここに居る我が妃はとても明るく、平和を愛する優しき者だ。彼女の為にも、違う種族であっても、例え魔族でなくとも、公平に愛しあえる世界を目指したい……』
見ていた青年は彼の言葉に感心し、溜息をつく。
「だいぶ変わったもんだなあ……! 口が縦に裂けたって、こんな事は今まで言わなかったのに! 」
そしてもう一度水晶を見つめた。
「……そっちも、良い方に変わったんだな。悪いな。頑張ってくれよ、ライ兄上! 」
「さ、そろそろ休憩も終わりにしましょう」
女性が青年を優しく促し、青年は明るく屈託の無い笑顔で素直に彼女に応える。
「はい、先生!」
そのとき、その部屋の戸が静かに開いた。
「こんばんは、先生、レイさん。アルバイトが終わったし、レイさんもあとニ時間だから迎えに来たの。レイさん大丈夫……? 」
入ってきたのは小柄で華奢な、年若い人間の娘。
その彼女は、ここで働くこの青年の大切なパートナーだった。
「ホタル、おかえり! 」
笑顔で彼女を迎える青年に、女性は穏やかに笑って答える。
「ホタルさん。レーガンド様は、今日もしっかりとわたくしの占いのサポートをしてくださいましたよ」
「だから先生っ、俺のことを“レーガンド様”と呼ぶのはやめて下さい……もう俺は王子じゃないんだから! 」
女性の言葉に、青年は慌てて畳み掛ける。
「……クォーツ先生、小学校の先生みたい。レイさん、先生の評価を受けた小学生みたい。私、そんなレイさんのお母さんみたい……」
ぼんやりと呟く少女の言葉に、女性と青年は顔を見合わせ笑い合い、少女はそれを見て不思議そうに首を傾げたのだった。
………
見ていた青年は彼の言葉に感心し、溜息をつく。
「だいぶ変わったもんだなあ……! 口が縦に裂けたって、こんな事は今まで言わなかったのに! 」
そしてもう一度水晶を見つめた。
「……そっちも、良い方に変わったんだな。悪いな。頑張ってくれよ、ライ兄上! 」
「さ、そろそろ休憩も終わりにしましょう」
女性が青年を優しく促し、青年は明るく屈託の無い笑顔で素直に彼女に応える。
「はい、先生!」
そのとき、その部屋の戸が静かに開いた。
「こんばんは、先生、レイさん。アルバイトが終わったし、レイさんもあとニ時間だから迎えに来たの。レイさん大丈夫……? 」
入ってきたのは小柄で華奢な、年若い人間の娘。
その彼女は、ここで働くこの青年の大切なパートナーだった。
「ホタル、おかえり! 」
笑顔で彼女を迎える青年に、女性は穏やかに笑って答える。
「ホタルさん。レーガンド様は、今日もしっかりとわたくしの占いのサポートをしてくださいましたよ」
「だから先生っ、俺のことを“レーガンド様”と呼ぶのはやめて下さい……もう俺は王子じゃないんだから! 」
女性の言葉に、青年は慌てて畳み掛ける。
「……クォーツ先生、小学校の先生みたい。レイさん、先生の評価を受けた小学生みたい。私、そんなレイさんのお母さんみたい……」
ぼんやりと呟く少女の言葉に、女性と青年は顔を見合わせ笑い合い、少女はそれを見て不思議そうに首を傾げたのだった。
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