君のとなりで、恋をする
笑っていられるうちは、俺も笑っていよう。

翠ちゃんが誰を見ていても、俺にできるのは、その隣で変わらずいられることだけだ。

それが、今の俺の精一杯。

わかっていた現実を、ようやく受け止められた気がした。

手のひらの中にあるこの穏やかな時間を、握りしめようとすればするほど、指の隙間からこぼれていく気がした。

きっと、俺がどれだけ想っても、彼女の心に触れることはできない。

でもそれでいい。

想いを伝えることだけが恋じゃない。

誰かを想い続ける強さだって、ちゃんと恋の形なんだ。



< 126 / 140 >

この作品をシェア

pagetop